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風呂の追い焚きができない原因と対処法——お湯はりはできるのに温まらないとき

#追い焚き#給湯器トラブル#風呂トラブル#循環アダプター#給湯器修理
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目次
  1. お湯はりと再加熱機能が別々に壊れる仕組み
  2. 原因を4つに分類する
  3. 循環アダプターのフィルターを清掃する
  4. 水位と設定を見直す
  5. エラーコードから原因を絞り込む
  6. 循環ポンプ・熱交換器の故障(業者対応が必要)
  7. 修理費用の目安と業者への相談
  8. よくある質問
  9. 状況別の確認フロー——まとめに代えて

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最終更新: 2026-08-06

30秒まとめ
  • お湯はりが正常なのに温め直しができない場合、給湯器の「追い焚き専用回路」側に問題がある
  • 原因の大半は①浴槽の循環アダプター詰まり ②循環ポンプ・熱交換器の故障 ③水位・設定ミスの3つ
  • まず試すべきは「フィルター清掃」「水位確認」「リモコン設定確認」——これで解決するケースが多い
  • ガス機器の内部への介入はDIY禁止。改善しない場合は業者への相談が必要
  • 給湯器の使用年数が10年を超えている場合は、修理費と本体交換費の両方を比較することを勧める

浴槽のお湯が冷めてきたのでリモコンのボタンを押した。しかしランプが点滅するだけで、30分待っても水温がほとんど変わらない。お湯はりを試すと問題なくお湯が出る——この状況は給湯器トラブルの中でも問い合わせが特に多いパターンです。

「お湯はりができるなら給湯器は壊れていないはず」という判断は半分正しく、半分外れです。お湯はりと浴槽の再加熱は、給湯器の内部で独立した別々の回路を通って動きます。そのため、一方が完全に正常でもう一方だけが故障するという状態が起こります。原因さえわかれば、自分で解決できるケースと業者に頼むべきケースをすぐに区別できます。

お湯はりと再加熱機能が別々に壊れる仕組み

給湯器には大きく2つの水回路があります。

給湯回路は、水道から引き込んだ水をガスバーナーで直接加熱してシャワーや蛇口、浴槽への湯はりに供給する経路です。水を使った分だけ加熱して送り出す、いわゆる「通過型」の仕組みです。

追い焚き回路は、浴槽に溜まったお湯を循環ポンプで吸い上げ、給湯器内の専用熱交換器を通して温め直し、再び浴槽へ戻す「循環型」の仕組みです。お湯を新しく作るのではなく、浴槽のお湯をぐるぐると回しながら熱を補います。

この2回路は熱交換器も制御系統も独立しています。お湯はりが正常に動いているということは、ガスバーナーと給湯側の熱交換器・水量センサーは機能しているということです。しかし循環ポンプや追い焚き専用の熱交換器は別の話で、こちらだけが停止していても給湯側には影響しません。

2026年8月時点では、リンナイ・ノーリツ・パロマなど主要メーカーの機種はいずれもこの2回路を明確に分離した設計が標準になっています。設計上の独立性が高い分、「給湯は動くが再加熱機能だけ停止する」というトラブルは珍しくありません。

原因を4つに分類する

温め直しができない原因は、次の4つに大別できます。

①循環アダプターのフィルター詰まり:最も発生頻度が高く、自分で対処できる可能性があるケースです。浴槽の側面に取り付けられた循環口のフィルターが髪の毛や入浴剤の成分で詰まると、お湯を吸い上げられなくなります。

②水位不足・設定ミス:浴槽のお湯の量が不足していると、安全機構が作動して循環が停止します。リモコンの操作モード設定の誤りも、思いのほかよくある原因です。

③循環ポンプの故障:浴槽のお湯を吸い上げるポンプが摩耗・焼き付きを起こすと、お湯が流れなくなります。機械部品のため経年劣化は避けられません。

④追い焚き用熱交換器のスケール詰まり・故障:水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムが長年蓄積して流路が狭くなるか、熱交換器そのものが損傷しているケースです。使用年数の長い機器に多くみられます。

対処の分かれ目
  • ①②は自分での確認・対処が可能
  • ③④は専門業者による診断・修理が必要

循環アダプターのフィルターを清掃する

フィルターが詰まっているだけであれば、この清掃で温め直しが回復します。

循環アダプターとは、浴槽の側面に埋め込まれた円形のカバー付き部品で、再加熱用のお湯の取り込み口と戻り口を兼ねています。内側には細かいメッシュ状のフィルターがはめ込まれており、髪の毛・糸くず・入浴剤の析出物・皮脂などが少しずつ積み重なっていきます。

汚れが一定限度を超えると、循環ポンプが動いてもお湯をほとんど吸い込めなくなります。機種によっては水流センサーが「流量不足」を検知して安全停止し、リモコンにエラーコードを表示します。

循環アダプターフィルターの清掃手順
  1. リモコンの運転スイッチを切り、給湯器が完全に停止したことを確認する
  2. 浴槽のお湯を抜くか、循環アダプターの位置より水位が下になるまで排水する
  3. 循環アダプターのカバーを手でつかみ、手前に引き抜く(多くの機種はネジなしで引き抜ける)
  4. 内側のフィルターメッシュを取り外し、流水でこすり洗いする
  5. 汚れが落ちにくい場合は40℃以下のぬるま湯に中性洗剤を薄め、フィルターを10分浸してから水洗いする
  6. フィルターとカバーを元の位置に取り付ける
  7. 浴槽にお湯を張り直し(循環アダプターより10cm以上高い水位)、再加熱を起動して動作確認する

清掃後に問題なく動作すれば、原因はフィルター詰まりで確定です。入浴剤をよく使うご家庭は2〜4週間に1回、そうでない場合も月1回程度の清掃が詰まりの予防になります。

注意点
  • フィルター清掃はカバーとメッシュの範囲にとどめること。アダプター奥の配管内部には触れない
  • 入浴剤の成分によってはゴムパッキンや配管素材を劣化させることがある。メーカーが公表する対応可否を確認する
  • カバーを外す際に破損した場合はメーカーまたは業者への部品交換依頼が必要
  • 清掃後もエラーコードが消えない・動作しない場合は次の手順へ進む

水位と設定を見直す

清掃しても改善しない場合、あるいはフィルターに目立った詰まりがない場合は、水位と設定の確認に移ります。

水位の確認

循環型の再加熱機能は、浴槽の水位が循環アダプターより一定量(機種によりますが5〜15cm程度)高くないと安全機構が作動して停止します。これはポンプの空回りによる焼き付きを防ぐ正常な機能です。お湯の量が少ない場合は給水してから再起動してください。

リモコン操作の確認

「ふろ自動」「保温」「たし湯」など機種によってボタン名や操作ステップが異なります。「ふろ自動」は湯はりから保温まで自動でおこなうモードで、すでにお湯が張られている状態で単純に温度を上げたい場合は「追い焚き」ボタンを別途押す必要がある機種も多くあります。取扱説明書が手元にない場合は、メーカー名と品番でウェブ検索するとPDFが入手できます。

温度設定の確認

設定温度が現在の浴槽の水温より低いと、「すでに設定温度に達している」と給湯器が判断して起動しない場合があります。設定温度を一時的に2〜3度上げてから試すと反応することがあります。

エラーコードから原因を絞り込む

リモコン画面に数字やアルファベットのコードが表示されている場合、それは給湯器の自己診断結果です。浴槽の温め直しに関連するエラーは「循環系」を示すものが多く、フィルター詰まり・ポンプ故障・センサー異常のいずれかを指していることが大半です。

各メーカーの傾向として、以下のような系統のコードが循環・再加熱系のトラブルに対応していることがあります。

メーカー循環系エラーの傾向
リンナイ630番台・650番台に循環回路・温度センサー系のエラーが集まりやすい
ノーリツ710番台・720番台付近に循環ポンプ・加熱回路関連が多い傾向がある
パロマ英数字2〜3桁のコードで循環異常を示すことがある

ただしエラーコードの正確な意味は機種によって大きく異なります。同じ数字でもメーカーや品番が違えばまったく別の意味になることがあります。お使いの機種の正確な内容は、必ず取扱説明書またはメーカー公式サイトで確認してください。

エラーコードが表示されたら番号をメモしておきます。業者に連絡する際に「コード○○が出ています」と伝えると、電話での初期診断がスムーズになります。

多くの機種では、給湯器の電源を一旦切って(コンセントを抜く、またはブレーカーを落とす)数分待ってから再投入するとリセットできます。

リセットは解決ではない

エラーリセットは症状を一時的に消す操作です。根本原因が残っている限り、再起動後に同じエラーが繰り返します。フィルター清掃や水位確認で改善しないまま繰り返しリセットをかけ続けることは、故障の進行を見落とすリスクがあります。

循環ポンプ・熱交換器の故障(業者対応が必要)

フィルター清掃・水位確認・設定確認をすべて試しても改善しない場合、再加熱回路の内部的な故障を疑います。

循環ポンプの故障

循環ポンプは浴槽のお湯を吸い上げて給湯器へ送り込むモーター式の部品です。使用年数とともに摩耗が進み、5〜8年頃から徐々にトラブルが出始め、10年を超えると故障の頻度が高まります。ポンプが故障している場合、再加熱を起動しても「ブーン」という循環音がしない、または通常と異なる音がすることがあります(ただし給湯器の設置場所によっては音が聞き取りにくい場合もあります)。

スケールによる流路閉塞

水道水中のカルシウムやマグネシウムが長期間蓄積すると、再加熱専用の配管内部や熱交換器に硬い炭酸カルシウムの塊が形成されます。流路が徐々に狭くなるため、「最近温まるのが遅くなった」「設定温度まで上がり切らなくなった」という段階を経てから完全に止まるのが特徴です。

いずれのケースも、ガス給湯器の内部部品への介入には資格が必要です。ガス機器の修理・設置にはガス消費機器設置工事監督者や液化石油ガス設備士などの資格が関係する作業を含みます。DIYでの分解・修理はガス漏れや一酸化炭素中毒のリスクがあるため、絶対に避けてください。内部の故障が疑われる場合は専門業者へ相談してください。

修理費用の目安と業者への相談

再加熱機能の修理費用は故障個所によって異なります。以下はあくまで目安であり、機種・地域・業者・部品の入手状況によって変動します。

修理・交換の内容費用の目安
循環アダプターの部品交換1万円〜3万円程度
循環ポンプの交換3万円〜7万円程度
追い焚き用熱交換器の交換5万円〜10万円程度
給湯器本体の交換(工事込み)15万円〜35万円程度(機種グレードによる)

修理費用の見積もりが本体交換費用の50〜60%を超える場合、交換の方が長期的に見て合理的な判断になるケースが多いとされています。給湯器の使用年数が10年を超えている場合は特に、修理後に別の個所が立て続けに故障するリスクが高まるため、見積もり段階で「本体交換の場合も教えてほしい」と業者に確認してください。

給湯器トラブルの相談窓口として、ネットから申し込みができるサービスを利用する方法もあります。「お湯が出ない.com」は給湯器に関するトラブル全般を受け付けており、公式サイトの記載では修理・交換の両選択肢を提示した上で対応するとされています。また、配管まわりのトラブルが疑われる場合は「街角水道工事相談所」への相談も一つの選択肢です。

業者に相談する前に準備すること
  • 給湯器本体の品番(型番)と設置年・製造年をメモする(本体正面または側面のラベルに記載)
  • リモコンに表示されているエラーコードを記録する
  • 「温め直しだけできない、お湯はりは正常」という状況を具体的に伝える準備をする
  • 見積もり内訳(部品代・工賃・出張費)が明示されているかを確認する
業者選びで注意すること
  • 電話口で「今日中に安く直す」と強く勧める業者には慎重に対応する(後から追加費用が発生するケースがある)
  • 修理後の保証期間(通常3か月〜1年程度)の有無と範囲を事前に確認する
  • 賃貸住宅の場合は管理会社に先に連絡し、修理手配の許可を得てから業者を呼ぶ

よくある質問

Q. ランプは点滅しているがお湯が温まらない。機械は動いているということ?

ランプの点滅は「再加熱の動作を試みている」状態を示していることが多く、実際にお湯が循環しているとは限りません。循環ポンプが起動しているものの水流が検知できないため、エラーで停止するサイクルを繰り返している可能性があります。フィルター清掃→水位確認→エラーコード確認の順に試してください。

Q. 昨日まで普通に使えていたのに今日突然止まった。急に原因が生じるもの?

突然の停止には2パターンあります。一つは「限界まで詰まっていたフィルターが一気に水流をゼロにした」ケース(清掃で回復できる可能性あり)、もう一つは「ポンプや基板が急停止した」ケース(修理が必要)です。まずフィルター清掃と水位確認を試し、改善しなければエラーコードを記録した上で業者へ相談してください。お湯はりが正常ならば入浴自体は可能なため緊急性は限定的ですが、冬場は早めの対応が現実的です。

Q. 温まるまでの時間が以前の2倍かかる。故障の前兆?

温まるまでの時間が徐々に長くなっている場合は、配管スケールの蓄積か熱交換器の効率低下が疑われます。完全に止まる前段階の状態で、早めに業者に診断を依頼することで、本体交換ではなく部品交換・クリーニングで対処できる余地が残ります。給湯器の使用年数が10年未満ならクリーニングの見積もり、10年以上なら本体交換も合わせて確認するのが現実的です。

Q. 毎日入浴剤を使っているが関係あるか?

入浴剤の成分によっては、循環アダプターのゴムパッキンや内部配管の素材を劣化させることがあります。硫黄系・炭酸系・とろみ成分の多い製品は配管への影響が出やすいとされています。使用中の給湯器が再加熱しながらの入浴剤使用に対応しているかどうかは、取扱説明書またはメーカー公式サイトで確認してください。対応機種でも「再加熱しながら使用可」か「毎回入れ替えが必要」かは機種によって条件が異なります。

Q. 賃貸に住んでいる。修理費は自分が払うのか?

給湯器は建物設備に該当することが多く、通常の使用で生じた自然故障であれば大家・管理会社が修理対応するのが一般的です(民法第606条に基づく修繕義務)。ただし入居者の不適切な使用(使用禁止の入浴剤を使い続けた等)が原因の場合は異なります。無断で業者を手配して費用を負担した後に負担を求めると争いになるケースがあるため、まず管理会社に状況を連絡し、修理手配の許可と費用負担の確認を先に行ってください。

Q. メーカーの修理窓口とネット受付業者はどちらが適切か?

メーカー修理は純正部品・認定技術者による対応という安心感がある一方、訪問まで時間がかかる場合があります。また製造終了から10年前後を過ぎると部品供給が終了し、メーカー修理を受け付けられなくなることもあります。ネット受付型の業者は対応が比較的早く、複数社の見積もりを比較しやすい点が利点です。給湯器の年数・部品の入手状況・緊急度・費用感で使い分けるのが現実的な判断基準です。

状況別の確認フロー——まとめに代えて

お湯はりが正常なのに浴槽が温まらない場合、確認の手順はシンプルです。

循環アダプターのフィルターを清掃して、温め直しが回復するかどうかを確認してください。回復すれば詰まりが原因で、それ以上の対応は不要です。フィルターに目立った汚れがない、あるいは清掃しても改善しなかった場合は、水位が循環アダプターより十分高いか、リモコンの操作が正しいかを確認します。それでも動かない場合は、エラーコードをメモした上で業者への相談に移ってください。

業者に依頼する際は、給湯器の品番・設置年・エラーコードを事前にメモしておくと診断がスムーズです。使用年数が10年を超えている場合は修理費用と本体交換費用を両方確認し、長期的なコストで判断してください。

ガス給湯器は内部への無理な介入がガス漏れや一酸化炭素中毒につながる機器です。フィルター清掃・水位確認・設定確認の範囲を超えた修理は、すべて専門業者に委ねてください。改善しない場合は早めに業者の診断を受けることが、最終的な修理費用を抑えることにもつながります。

住まいレスキュー比較 編集部
住まいトラブル・光熱費比較メディア

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