給湯器のエラーコード111が出たときの原因と対処法【点火不良】
目次
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最終更新: 2026-08-08
- エラーコード111は「点火不良」を意味し、ガス機器が着火を試みたが規定回数内に失敗したと判断したときに表示されます
- まずガス栓が開いているか、コンロなど他のガス機器が使えるかを確認してから、いったん電源を落として5分以上おき再起動を試みてください
- 再起動後も同じコードが出る、またはガスのにおいがする場合は使用を中止し、すぐに専門業者に連絡してください
- 修理費用の目安は部品交換で1.5万円〜8万円程度、本体交換なら10万円〜25万円程度(工事費込み)
- 電気配線・ガス接続の分解・修理は資格が必要な作業です。取扱説明書に記載のない分解は行わないでください
お湯を出そうとしたら突然リモコンに「111」と表示され、そのまま点火しなくなった——そんな状況でここにたどり着いた方が多いと思います。エラーコード111は点火不良を示し、2026年8月時点ではリンナイ・ノーリツ・パロマなど多くのメーカーのガス給湯器に共通する代表的なコードです。
ただし、同じ「111」でも機種によって細部の意味や推奨される対処手順が異なる場合があります。以下の内容はあくまで一般的な傾向ですので、お使いの機種の正確な意味と対処法は取扱説明書またはメーカー公式サイトで必ず確認してください。
エラーコード111が示す「点火不良」の仕組み
ガス給湯器は、お湯の蛇口を開くと流量センサーが水の動きを検知し、それをトリガーとしてガスバルブが開き、点火プラグが火花を飛ばしてバーナーに着火するという一連の動作を約1〜2秒以内に自動で完了させます。着火に成功するとフレームロッド(炎センサー)が炎を検知し、安定燃焼へと移行します。
この点火シーケンスを規定の回数繰り返しても炎センサーが炎を確認できなかった場合、機器は「点火不良」と判断してガスバルブを閉じ、安全のために燃焼を停止させます。それと同時にリモコンにエラーコードを表示して使用者に異常を知らせます。
この自動遮断は、着火できない状態でガスを出し続けることによる一酸化炭素中毒や爆発を防ぐための安全装置です。エラーが表示された時点でガスの流出は止まっているため、直ちに爆発するような危険な状態ではありません。ただし、原因を特定しないままリセットを繰り返すのは避けてください。着火されていないガスが機器周辺に滞留するリスクがあるためです。
リンナイ製品では「111」がガス系統の点火不良を広く示すのが一般的ですが、ノーリツ製品では「110」「111」「112」と末尾の数字で異常の種類が細分化されている場合があります。本体の銘板に記載された型番を控えた上でメーカーのサポートページを参照するのが、意味を正確に把握する最短ルートです。
点火不良が起きる代表的な原因
点火不良のトラブルは、ガスの供給状態から機器内部の部品劣化まで、複数の要因が関係します。よく見られるケースを頻度の高い順に挙げます。
ガス供給の問題
ガス栓が半開きになっているケースや、プロパンガス(LPガス)ではボンベの残量が切れているケースが意外と多く見られます。ガスメーターに内蔵されたマイコン保安装置が、地震や過大流量を検知して自動でガスを遮断することもあります。マイコンメーターには復帰ボタンが設けられており、一定の手順でガスを再開できますが、手順は機種により異なるため、メーターのラベルまたは取扱説明書を参照してください。
他のガス機器(コンロや床暖房など)が正常に動作するかを確認することで、ガス供給自体に問題があるかどうかをすぐに切り分けられます。コンロが使えるのに給湯器だけエラーが出る場合は、機器内部に原因がある可能性が高いと判断できます。
点火プラグ(イグナイター)の汚れと劣化
点火プラグは使用を重ねることで先端にカーボンやシリコン系の汚れが蓄積し、火花が正常に飛ばなくなります。入浴剤を日常的に使用している場合や、結露が多い環境に設置された機器では汚れが進みやすい傾向があります。プラグ自体の経年劣化も避けられず、設置から8〜10年以上経過した機器では、汚れを取り除いても点火能力が回復しないケースが増えます。
この部品の点検・交換はガス機器の内部作業となるため、業者への依頼が必要です。
フレームロッド(炎センサー)の汚れ
炎は実際に出ていても、フレームロッドの表面が汚れやサビで覆われていると電流の通りが悪くなり、「炎なし」と誤判断してガスを遮断する場合があります。フレームロッドの汚れは外観から確認しにくく、「点火音はするのにすぐ消える」という症状が繰り返される場合に疑われます。業者が診断を行って初めて特定されることが多い原因です。
排気口・吸気口の詰まり
屋外に設置された機器は、排気口や吸気口が落ち葉・虫の巣・積雪・強風で運ばれた異物などで塞がれると、正常な燃焼に必要な空気が得られなくなり点火不良につながります。台風や大雨の翌日、または落葉が多い秋にエラーが多発する場合は、設置場所の周辺を目視で確認することが有効な手掛かりになります。本体外側の異物を取り除くことはできますが、カバーを開けて内部に触れることは行わないでください。
ガスバルブ・制御基板の不具合
ガスバルブが電気信号を受け取っても正常に開かない場合や、制御基板が点火シーケンスを誤ったタイミングで制御する場合も、点火不良の原因になります。これらは消耗によって自然に汚れが溜まるものではなく制御系の故障であり、バルブ交換や基板交換が必要になります。費用は比較的高くなる傾向があり、機器の年数によっては本体交換の方が経済的なケースもあります。
自分で安全にできる確認と応急処置
ガス接続・電気配線に触れる分解は資格が必要な工事です。以下の手順は、資格が不要で安全に行える確認のみに限定しています。
- 給湯器のリモコンの運転スイッチを切り、機器の電源を落とす。コンセントがある機種はコンセントも抜く
- コンロなど他のガス機器を使い、ガスが正常に来ているか確認する。ガス自体が出ない場合はガスメーターの保安装置が作動していないかをメーターのランプで確認する
- 給湯器本体のガス元栓が全開になっているかを目視で確認する。栓のつまみが配管に対して平行なら「開」、垂直なら「閉」
- プロパンガスの場合はボンベ残量を残量計で確認する。残量が少ない場合はガス供給業者に連絡する
- 屋外設置の機器の場合、排気口・吸気口の周囲に落ち葉・虫の巣・異物がないか目視で確認し、外側にある異物を手や柔らかいブラシで除去する。本体のカバーや内部には触れない
- 5〜10分待ってから電源を入れ直し、取扱説明書の手順に従って再起動を試みる
- 再起動後もエラーコードが表示される、またはガスのにおいがする場合は使用を中止して業者に連絡する
- ガスのにおいがする状態では、電気のスイッチ類を操作しない。すぐに窓を開けて換気し、屋外に出てからガス会社または業者に連絡する
- 本体のカバーを外す、内部の配線や配管に触れる作業は行わない
- リセット操作を短時間に何度も繰り返すと、未着火のガスが機器周辺に滞留するリスクがある。再起動は1〜2回にとどめる
- エラーが一度消えて使えるようになっても、同じエラーが繰り返し出る場合は内部部品の点検が必要な状態と判断できる
修理・交換費用の目安と判断ポイント
修理費用は故障した部品・機種・施工会社によって大きく異なります。以下の数字は公開情報をもとにした参考値であり、実際の費用は現地見積もりで確認が必要です。
| 故障個所 | 主な作業 | 費用の目安(部品・工賃込み) |
|---|---|---|
| 点火プラグ・イグナイター | 部品交換 | 1.5万円〜4万円程度 |
| フレームロッド | 部品交換 | 2万円〜5万円程度 |
| ガスバルブ | 部品交換 | 3万円〜8万円程度 |
| 制御基板 | 部品交換 | 4万円〜10万円程度 |
| 本体交換(16号・屋外壁掛け型) | 本体+工事費 | 12万円〜20万円程度 |
| 本体交換(20号・エコジョーズ型) | 本体+工事費 | 15万円〜25万円程度 |
メーカーによっては機器購入時の保証期間(1〜3年が一般的)内であれば無償修理を受けられます。保証書と購入時のレシートは機器の近くで保管しておくと、いざという時に手続きがスムーズです。保証期間を過ぎていても、メーカーの有償修理窓口に問い合わせることで対応部品を手配できる場合があります。
設置から10年を超えた機器は、点火系の部品を交換しても別の部品が続けて故障するリスクが高くなります。修理を重ねた場合の総費用が本体交換費用に近づくようなら、長期目線では交換の方が経済的です。メーカーは製造打ち切りから9〜10年程度で部品保有期限を設けており、それを過ぎると修理自体が受けられなくなります。10年前後の機器でエラーが繰り返し出る場合は、修理と交換の両方の見積もりを取って比較する判断が現実的です。
業者に依頼するタイミングと選び方
応急処置を試みても解消しない、または以下のいずれかに当てはまる場合は、使用を中止して専門業者への連絡を優先してください。
- 再起動後も同じエラーコードが出る
- ガスのにおいや焦げたにおいがする
- 点火音(バチバチという音)がまったくしない
- 設置から8年以上が経過している
- 本体から通常とは異なる異音や振動がある
業者を選ぶ際には、ガス機器を扱うために必要な「液化石油ガス設備士」「ガス機器設置スペシャリスト」などの資格・認定の有無、見積もりが無料かどうか、修理後の保証期間と内容を事前に確認しておくと、依頼後のトラブルを減らせます。正直なところ、「見積もり無料」と表示していても出張費・診断料が別途発生するケースがあるため、依頼前に費用の内訳と条件を文書で確認することが後のトラブルを防ぐ実践的な方法です。
当サイトが情報を集約しているサービスのうち、給湯器のトラブルに対応しているのは「お湯が出ない.com」と「きゅっと」です。
- お湯が出ない.com:給湯器・水回りの修理相談をウェブから24時間受け付け。公式サイトの記載では最短当日対応としている
- きゅっと:給湯器を含む住宅設備のトラブルをネットで受け付け、全国の対応業者を手配するマッチング型サービス
- 対応エリアは各サービスの公式サイトで確認が必要。地方部では加盟業者が見つからない場合もある
- 見積もり後のキャンセル可否・費用発生の条件を事前に確認する
- ガス漏れが疑われる緊急時は、上記のサービスよりも先にガス会社の緊急番号(検針票やガスメーター付近に記載)に電話する
エラーコード111に関するよくある質問
Q. リセットしたら直ったが、翌日また同じエラーが出た
点火系部品(点火プラグ・フレームロッドなど)が汚れや劣化の初期段階にある場合、気温・湿度・ガス圧のわずかな変動で点火できたりできなかったりを繰り返すことがあります。「一度直る→また出る」を繰り返すパターンは部品が限界に近づいているサインです。放置すると完全に点火しなくなるため、早めに業者に点検を依頼し、原因部品を特定してもらいましょう。
Q. ガス代が最近高いと感じているが、点火不良と関係があるか
エラーコードが表示されている状態では燃焼が停止しているため、その間はガスを消費しません。ただし、エラーが出る直前の段階でバーナーが不完全燃焼状態になっていると、同じ湯量を作るのに余分なガスを使っている場合があります。一方でガス代の増加にはガス単価の変動や使用量の増加など他の要因も多く、点火不良だけが原因とは断定できません。正確な把握には業者による燃焼診断が必要です。
Q. 「111」と似たコードが出た場合、意味が違うのか
エラーコードの体系はメーカーごとに異なります。同じリンナイ製品でも「101」「111」「120」など近い番号が異なる内容を示すことがあります。コードを記録した上で、本体の型番と合わせてメーカーの問い合わせ窓口またはサポートページに確認するのが最も確実な方法です。型番は本体の銘板(扉を開けたところや側面に貼付されていることが多い)で確認できます。
Q. 冬になるとエラーが出やすい。凍結と関係しているか
関係する場合があります。冬季に給水管や給水バルブ付近が凍結すると水流が止まり、点火シーケンスが正常に開始されないため、結果として点火不良と同様の症状が出ます。朝の気温が特に低い時間帯にエラーが集中する場合は凍結を疑ってください。凍結が疑われるときは自然解凍を待つのが基本です。熱湯をかけることは配管破損の原因となるため行わないでください。凍結防止ヒーターが設置されている機種では、ヒーターの電源が切れていないかも確認してください。
Q. エラーが出ていてもシャワーを浴びられるか
エラーコードが表示されている状態ではガスが遮断されており、お湯は基本的に出ません。水は出ますが給湯機能は停止しています。「水圧を弱くすれば少しお湯が出た」という場合は、特定の条件下でのみ点火できている不安定な状態です。機器への追加ダメージを避けるため、使用を中止して業者に連絡してください。
Q. エラーが出ている間、一酸化炭素は発生しているか
エラーコードが出て燃焼が止まった後は、ガスの供給自体が自動遮断されているため一酸化炭素の発生はありません。ただし、エラーが出る直前(着火に失敗しながら繰り返し試みている段階)では少量の未燃ガスが排気側に流れる可能性があります。また、フレームロッドの誤判断によって不完全燃焼が続いていた場合も一酸化炭素のリスクが生じます。エラーの前後に頭痛・めまいがある場合は直ちに換気し、屋外に出てからガス会社に連絡してください。
まとめ:エラーコード111が出たときの判断フロー
エラーコード111(点火不良)が表示されたとき、最初に確認するのは「ガスが供給されているか」「ガス栓が開いているか」の2点です。これらが問題なければ電源を落として5分以上おき、取扱説明書の手順で再起動を1〜2回試みてください。
再起動で解消しない場合、またはエラーが繰り返し出る場合は部品の劣化・汚れの可能性が高く、業者による診断が必要です。修理費用の目安は部品交換で1.5万円〜8万円程度ですが、設置から10年前後の機器では本体交換(12万円〜25万円程度)の方が長期的なコストを抑えられることがあります。複数の業者から見積もりを取ることで費用の妥当性を判断できます。
ガスのにおい・異音・繰り返すエラーの3つのうちいずれかに当てはまる場合は、使用を中止して業者に連絡するのが安全面での適切な対応です。「また直るかもしれない」と使い続けることは、機器の損傷範囲を広げる結果につながる場合があります。
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